524:architecture and moral(建築とモラル)

最近、特に忙しくなって来ていて、なかなかブログが書けていなかったのですが、最近書い た自分のメールをそのまま抜粋します。相手の名前の部分などは伏せておきます。例の問題に対するある批判的なコメントを、書き込むか書き込まないかで、僕 のところに相談に来たメールへの返信です。

*

**** 様

メールをありがとうございます。
下記のメール、とても興味深く拝読しました。
おそらく、**さんは若い世代の意見と感覚を
代表しているところがあると思いますので、
**、**************だけでなく、
ぜひ発言もしてもらえたらと思っています。
(**、**する人がいれば良いのですが、
まだ分かりません・・・)

さて、思ったことを書き込むことは、
たとえ大きく間違っていたことがあったとしても、
僕は良いことだと思います。
完璧なことを言える人なんて、誰もいないし、
思ったときに自己の責任において発言し、
それが否定されたり、反論を受けたら、
それはそれで、自分と違った人の意見として
受け止めれば良いと思います。
(どの意見が正しいのか、よいのかは別として、
複数の意見を理解するのは大事なことだと思います)

ただ、おそらくこの書き込みに対しては、
五十嵐太郎さん石川初さん山田幸司さんらからの
反発も多いでしょうし、僕から見ても、
多少荒削りな部分が、見えてくる部分もあります。
もちろん、それはそれで良いと思うんです。
むしろあった方が、しっかりと気持ちのこもった
文章になるのではと思います。
往々にして、書いた本人というのは、自分の文章を
客観的には読めない場合がありますので(僕もそうです)、
僕からも簡単なコメントだけ、しておきますね。

ただ、なかなか端的には言えないので、
また下記でも不十分だと思いますので、
28日の飲み会にでも詳しくお話ししましょう。

モラルというものは、人によって、社会によって、
年代によって、結構違うものだと思います。
ウェブのモラルも、特に決められたものではなく、
著作権など法律に絡む部分でなければ、
誰かが一律に、このときはこうすべきと、
決められない部分があるかと思います。
例えば、10年ほど前であれば、リンクを張る
リンク先のウェブマスターに、一言断ってから
リンクを張るという見えないルールもありました。
しかし、いまやそんなことをされても、
むしろ一つ一つ返事を出すのも大変だし、
断りなくリンクを張ることはまったく問題で
ないように変わってきたと思います。
この背景にはgoogleなど検索システムの出現もあります。

その意味で、webにもう少し長く接している年代の
人から見た場合には、「何がモラルであるか」は、
普遍的なものではなくむしろ可変的なものとして
見ている場合が多いかと思います。

山田さんを不快に思う人は多いかと思うのですが、
山田さんを理解する人も少なからずいます。
********やモラルは、人によって
違うという例かと思います。
辛口タレントを嫌いという人も入れば、
好きという人もいると思います。
例えば僕は小さい頃はタケシはその辛口さが理解できず
嫌いな時期がありましたが、いまはそうは思いません。

建築系ラジオに関しては、極めて実験的な部分があり、
通常の紙メディアで伝えられないことを、
伝えてみようとしています。
紙メディアの言葉を、正しい言葉と考えた前提で
ラジオを聴くと、確かに議論の態度が
なっていないと聴こえるかと思うのですが、
今回の配信に関しては、
ある意味、こうやって意見が分かれて、
はじめてモラルについて、メディアについて、
議論ができるという場が生まれたのではと思います。

多分、**さんと、五十嵐さんでも、
モラルの考え方が違う。
でもそれでいいんです。どうして違うのか、
その理由を考えられるのではないかと思います。
僕は、多分その中間ですけどね。

また建築系ラジオの場合、複数の声、
まとまらない意見をそのまま議論として
伝えているということも、大事なのではと思います。
音楽に、現代になり、不協和音などが現れたとき、
クラシック音楽に慣れていた人は、
こんなの音楽ではないと思ったはずです。

伝えたいことが、一つのテーマではなく、
一つの主張にまとまらないという、
メタテーマであることもあると思うのです。
とはいえ、それは「不協和音」という
新しいテーマだとも考えられるのではと
僕は思っています。

それと、最大の問題は、****さんが、
もし建築系ラジオメンバーや石川初さんを
********がない、と下記の書き込みで
批判した場合、おそらく**さんが、
別の*****がない、として批判されるのは
簡単だと思います。

怒りに任せて書いたとありますが、
おそらく、最初に「こたつ」をみたときに、
みんな怒りに任せて、話し始めたのです。
その荒削りさは、お聴きになった通りですが、
**さんの下記のテキストも、
例えば、「***********、**********勉強してこい」
といった表現は、上から目線だといわれるだろうし、
その表現自身が、同じ言葉で批判されそうです。

もちろん、それを覚悟で、下記を書き込みしても良いと思うのですが、
僕はこれだけいろいろ考えたり、ネット上で活躍している
**さんには、もっと育ってほしいと思ってます。
その意味で、違う意見の人と、28日には会うかと思うので、
そういう人たちと意見を交わした上で、
コメントしても良いのではと思います。

相手を理解した上で、批判するのと、
相手を理解できないから、批判するのでは、
大きく意味が違うかと思います。
後者の場合は、自分の立場を主張するだけで、
相手からも理解されにくいので。

違う意見を取り入れながら、視野を広げることは
悪いことではないのではと思います。

僕もうまく書けていない点も多々あるかと思いますが、
疑問点など、また28日にお話しできれば幸いです。
お会いできることを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

松田達

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