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<35A: 建築系ラジオ緊急謝罪会見「『こたつ問題』欠席裁判」>
は配信されるべきでした。理由は、僕の先の2通のメールにも書い
ていた内容とプラス、配信しないと、だれも問題に気が付かないの
と、制作者にこれほどの反応を返すことができるメディアは他にな
いからです。音声を聞くだけで(表面的な反応)は、個人攻撃に聴
こえてもおかしくないですが、裏を返せば、コアメンバーの皆さん
の危機感や、それに伴う愛情を感じます。文章ではなく、話し合お
うという姿勢があるので、配信に関しては問題ないと思います。
出演した学生も、考えることができたと言っていますので、成果は
でているのではないでしょうか?

ただ、37Bの配信で気になったのは、リスナー側の反応です。
僕自身、1通目のメールで批判に同感する内容を書きました。37B
の会話に参加された学生さん達も、同じ反応です。話し合いを続け
て行く過程で、攻撃性が和らいできたように感じますが、僕も含め
て言えるのは、

「メディアから得た情報だけで対象への攻撃行動に参加する危険性」

に気づきました。
学生さん達と僕の共通点は、実物を見ていないということです。な
のに、すごく攻撃的になっています。おそろしいですね。集団心理。
自分の事として情報を処理できないんです・・・。他人事として聞
いているのです。テレビで、ある実験をみたことがあります。8畳
くらいの部屋に数人を待機させて、ドアの外側から煙を充満させて
いきます。誰も動かなかったら、皆、避難しようとしないんです。
テレビの外側にいる僕たちは、「なぜ逃げないの?」と思うのです
が、あの中にいたらどうなるか。そうなってみないと分からない部
分があります。逃げるとは思うのですが。ただ、「逃げるだろう」
というのは、あくまで想像の中です。そうならないと実際は分かり
ません。

松田さんの意見は、擁護しているという意見もありますが、配信側
としては、例え個人的な本音は偏った意見を持っていたとしても、
両方の意見を発信する責任はあると思います。松田さんは、相手の
立場に自分が立ったらどうだろうということを想像しながら話をさ
れています。同じ、ものづくりの人間として色々な条件を想像でき
ていると思います。学生さんの1人が、「配信の是非」に興味ない
と言っていましたが、関係ないことにも興味を持ってもらいたいな
あと感じます。今は関係ないだけで、今の時代はブログもあること
ですから。

◆◆◆

模倣問題もでました。模倣の問題も別の問題ではないですね。学生
自身、歴史に興味がないようなことを発言している方がいましたが、
引き出しが少ないと、流行を追っかけるだけの模倣物ができるのだ
と思います。山田さんが言う、「引用」まで高めるには、色々な知
識と経験が必要だと思います。まったく新しいものをつくるのは、
今の時代、頭打ち感があって難しいんです。でも、引用ができるな
ら、経験が積み重なって新しいものがつくれる可能性があると思う
んです。まったくの白い世界から、いきなりまったく新しいものを
つくるのは不可能です。学生として妄想建築を考えていると、すで
に世の中にでている作家がつくっていたことなんて良くあります。
あれはショックです。知らなさすぎるんですね。僕自身。模倣と自
分で言ってしまわなくてすむ様、まずは引き出しを増やさないとい
けませんね。

◆◆◆

こたつ問題に関してですが、「pop-up-tokyo」さんのブログを見る
と、『こたつ×こたつ』の制作過程とイベントの紹介が載っていま
した。9/4のブログで制作過程、8/20のブログで、なぜ、こ
たつの上で踊るというイベントに行き着いたかが載っています。
なるほど、こたつの合わせ面がズレていたのは、移動のしやすさを
考慮して、4分割にしたからのようです。足下が多分、芝生の凸凹
地面のままではないかと思います。凸凹を解消していたらズレが目
立たなかったのでしょうね。パフォーマンスでは、分割されたこた
つの、それぞれの上でダンスするのではないかと予想します。

アップリケは埋まったのでしょうか。話題作ですし、見に行きたい
ですね。もしかして、イベントが終わってから建築系ラジオに出演
していただけるのでしょうか。

模倣から離れるには、SANAA系をやめて、歴史を勉強するしかな
いですね。っとラジオを聞いた後に、自分に言い聞かせています。


送信日:2009/9/5
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氏名:武智仁志(たけちひとし)
所属:京都造形芸術大学 通信教育部
年齢:36歳・・・
性別:男
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 」 

僕が8/18に送信いたしましたメールの内容ですが、まるで人ご
とのように書いていることに、今になって気が付きました。

僕自身、胸に手をあてて見ると、思い当たるフシがあります。

普段は、サラリーマンとして働いているので、大学の勉強は楽しい
ですし、趣味のような意識で建築の勉強を扱っていました。勉強を
楽しんですることは大切な事なのですが、建築の仕事で社会に出た
後の、その先にある責任と、それに伴うこだわりにまで意識を広げ
ていなければなりませんでした。

現在の建築をつくるプロセスと美術作品をつくるプロセスで大きく
違うのは、案から制作までを自分でできるかどうかが大きいと思い
ます。物が大きいのと、システムが分業になっているだけで、最後
まできちんと責任を持って携わるべきですよね。当たり前ですけど。
設備も、構造もすべて他人まかせだといいかげんなものしか出来な
いのは当たり前なんだろうなと思います。大学のある先生も、「教
祖様系と姉歯系にだけにはなるな。」と言っていました。その点、
美術系の人は、最初から最後まで一心不乱に制作に携わっている印
象があります。

作品をみれば分かるというのは、本当ですね。僕自身の課題作品で
さえ、手抜き箇所はすぐに指摘されます・・・。

松田さんが、建築と美術が近づいてきたとおっしゃっていましたが、
そのおかげで建築の弱いところがハッキリと目立ったのでしょうね。

うちの親父は、昔、建設会社に勤めていて黒川紀章氏の仕事をした
事があったらしいです。構造とは関係ない装飾模様としての大小様
々なサイズの石の並べ方が図面と違うと言われ、やり直しをさせら
れたらしいです。施行側の親父としては、そんな細かい所まで合わ
せられるかっ!と言っていましたが、建築家の手を離れて、他人に
任せるとしても、小さな部分までこだわりがないと、設計者として
の存在意義が消えてしまうからなのではないかと僕自身は理解して
います。出来上がったものに魂が込められないんでしょうね。

職人と呼ばれる人達に憧れをもちますが、やっぱり、こだわりが滲
みでている作品には感動します。

ものづくりに携わるなら、人を感動させられるような仕事ができる
人間になろうと改めて考えさせられました。

それにしても、美術系の方達は、批判をズバズバとおっしゃるので、
聞いていて気持ちがいいです。ハッキリと言われると妙に納得しま
す。建築業界は、この辺の本音と建前はどんな感じなのでしょうか?

また、美術系ラジオも楽しみにしています。

送信日:2009/8/21
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氏名:武智仁志(たけちひとし)
所属:京都造形芸術大学 通信教育部
年齢:36歳
性別:男
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「裁判で飛び交うボロクソ意見は、自分に降り掛かった場合を考える
と身の毛もよだつ怖さを感じます(笑)。でも、厳しいご意見は、
皆さんの愛情と受け止めることができます。

なんの興味もないと、かえって無視されると思いますので、ラジオ
で取り上げられたことにより制作者はより、現実的な行動を意識し
て行動できるようになると思います。陰口でほったらしにされた方
が、同じ手法を繰り返してしまって、優秀なのに(五十嵐さんが評
価していた時もあるので、そうだろうと思います。)つぶれてしま
うと思います。この作品が、建築界の問題を代表してくれたという
意味では、あとの似た事をやっている方達も胸にグサッときたでし
ょうから大問題としてあつかって正解だったと思います。一身に酷
評を背負った制作者の方々は、強くなれると思います。

一方的に判決を言い渡すのではなく、土俵に上がってこいと、山田
さんが促しているのもいいと思います。最初から制作者を招いて収
録すると、多少言いたい事が言いにくかったりする場合もあるでし
ょうから。まずは、受け手の現実的な反応を突きつける。そして、
制作者はそれを受け止めて、経験にする。ハッキリと言ってもらっ
た方が「今に見ていろ〜次はやったるで〜」と奮起するはずです。
仕事として制作していると、次があるかどうかは怪しくなるのです
が・・・。
日本男児なら、受けてたって欲しいですね。いや、学校の課題出す
のがやっとの僕がエラそうに言うのは、なんなんですけど・・・。

プレゼンが上手だとのことですが、現実とかみ合っていないという
ことを考えると、受験勉強や塾を想起しました。希望の学校に入っ
たら、はい、おしまい!という目標の受験勉強は、効率が良いでし
ょうけど、あとで役に立たないですからね。目標が、プレゼンに勝
つということに、制作者の心理として気が付かないうちにすり替わ
っていったのかもしれません。建築の提案は、竣工後に建築がどう
振る舞うかが大切でしょうから。

ちらっと越後妻有アートトリエンナーレのホームページを見たので
すが、どうやら、9月にパフォーマンスをして完成される作品のよ
うですね。白い布のアップリケも、来場者が参加して縫い付けてい
くもののようです。「pop-up-tokyo」さんのブログをみると、白い
布の部分を全てアッピリケで埋め尽くす予定のようです。

つくるのは難しく、できたものにケチつけるのは簡単ですが、結構
高いお金を払って見に行っているので、この作品はキビシいですね。
参加者と共に作品をつくるコンセプトであれば、公開するタイミン
グも作品の完成度を高める手法として選んでよかったかもしれませ
ん。9月のパフォーマンスまでは、黒幕なんかをかけておいて、パ
フォーマンスの時に公開をすると・・・。で、白い布は、コタツと
して完成した場所につけずに、壁にたらしておいて「布をお好きな
形に切って、お好きな場所に貼付けてください」という制作者のコ
メントをビデオで流しつづけておくとか。アップリケ貼付けに参加
した人達がリピータとなってパフォーマンスを見に来る確立も高く
なります。
未完成のものを未完成のまま公開したのがそもそも問題になってし
まったのかなという気がします。ハードだけの提案ではなく、ソフ
ト面も考えないと参加型の作品は難しいですね。

それにしても、SANAA系、石上純也さん系の作品の怖さを思い知り
ました。僕はポエム系と勝手に読んでいますが、シンプルなだけに、
洗練されていないと伝わらないですね。順番に余計なものをそぎ落
とした結果が表れていないと説得力がないのですから。結果だけを
真似る怖さを思い知りました。提案に行き詰まると、無意識でも、
どこかで見た事ある提案をしている自分にたまに気づきます。周り
にながされない強さが必要ですね。そういう意味では、アート系の
大学を選んでよかったのかなと思っています。

「pop-up-tokyo」さん、でてくるか楽しみです。

送信日:2009/8/18
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氏名:武智仁志(たけちひとし)
所属:京都造形芸術大学 通信教育部
年齢:36歳
性別:男
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